耐震性にすぐれたテクノストラクチャー工法に、さらなる安心をプラスするのが制震システム「テクノダンパー」。
建物の骨組みに「テクノダンパー」を組み込むことで、地震時に2・3階の揺れを抑え、家具転倒などの不安をやわらげます。
「テクノダンパー」は超高層ビルや大規模建築で用いられる制震技術を住宅用に改良。
テクノストラクチャーの耐震構造と組み合わせることで、一般木造住宅と比べ最大約70%※1揺れを低減することを確認しました。
また、大地震相当の負荷を100回以上繰り返し加えても制震機能を維持。繰り返しの揺れにも対応します※3。
*制震システムは全てのテクノストラクチャー工法の家に標準装備されているものではありません。ご採用には、別途費用をご負担いただきます。
近年、日本国内で大きな地震が頻発し、住宅にも多数の被害が発生しています。そのため、地震発生時に住宅の倒壊を防ぎ、家族の身を守る家が求められています。さらに建物の揺れを抑えて、家具の転倒などによる被害を減らし、家族が安心して暮らせる住まいへのニーズも高まっています。
そこで、パナソニックグループの住宅会社であるパナホームが鉄骨造住宅で培った制震技術をテクノストラクチャーに応用し※2、地震対策のさらなる強化を実現しました。具体的には、超高層ビルや大規模建築で用いられている、地震動による建物の変形を低減する「座屈拘束技術」をテクノストラクチャー工法用に改良し、新しい制震システム「テクノダンパー」を開発しました。
地震の揺れを吸収する「テクノダンパー」はテクノストラクチャーの耐震構造と組み合わせることで、一般木造住宅と比べ最大約70%※1揺れを低減。大地震に相当する負荷を100回以上繰り返しかけても制震効果が維持できるなど、繰り返しの地震にも効果を発揮※3することを確認しました。
また、テクノストラクチャーの家に採用していた従来の制震システムよりも軽量化したことで、運搬利便性や施工性が向上。天井高さは最大2.8mまで対応可能です。
- 基準法レベルの一般木造住宅(耐震等級1)とテクノストラクチャー(耐震等級3)にさらに「テクノダンパー」を配置した住宅とを比較。モデルプラン(2階建て)に地震の負荷を与える解析シミュレーションにより立証しました。(低減効果はプランにより異なります)
- パナホームの鉄骨用座屈拘束制震デバイスの基本技術を元に、木造用座屈拘束制震デバイスを共同開発し、テクノストラクチャー用に改良。
- 数百年に1度発生する地震の大きさを想定し、気象庁震度階級の震度6強以上に相当する変形を試験体に100回以上加える試験を実施。テクノダンパー設置壁単体において、制震性能がほとんど低下しないことを当社試験で確認しました。
- *商品改良のため、仕様・外観は予告なしに変更することがあります。ご了承ください。
「テクノダンパー」は、超高層ビルや大規模建築で用いられる「座屈拘束技術」を住宅用に改良。地震の力を吸収する芯材と、座屈変形(折れ曲がること)を抑制する拘束材で構成。伸び縮みにより地震の力を吸収する芯材を、コの字型に整形されている2つの拘束材が、表裏から挟み込む形状です。
パナソニックグループの住宅会社であるパナホームが鉄骨造住宅で培った技術を応用※2し、テクノストラクチャー工法オリジナルの部材として開発しました。「テクノ
ダンパー」は、テクノストラクチャーの耐震構造と組み合わせることで、一般木造住宅と比べ最大約70%※1揺れを低減することを確認しました。耐震性が高く、地震に強いテクノストラクチャーの家の地震への対応力をさらに高めました。
テクノダンパーによる制震の仕組み
1. 地震の力が建物に加わると、テクノダンパーに引張力(A)と圧縮力(B)がかかる。
2. テクノダンパーの芯材が伸縮することで、地震の揺れを吸収する。
3. 建物の揺れが低減される。
テクノダンパーによる揺れの低減結果
このグラフは①一般木造住宅(耐震等級1相当)を基準値1.00とした時の②テクノストラクチャー(耐震等級3)、③テクノストラクチャー(耐震等級3)にテクノダンパーを加えた場合、それぞれの建物の変形量の比較です。
*1995年阪神・淡路大震災での地震波データ(兵庫県南部地震観測波)を用いた、建物の変形量の解析による。(数百年に一度発生する地震動の大きさを想定)
プラン、耐震等級、地震波など、解析条件によって結果は異なります。
「テクノダンパー」を設置した試験体に、地震を想定した力を繰り返し加える試験を実施し、「テクノダンパー」の制震効果の維持を検証。大地震に相当する負荷を100回以上与えても制震機能が維持できることを確認しました。
また、住環境の温度変化などによる影響が少なく、耐久性の高い部材を使用しているため、安定した性能を維持することが可能。メンテナンスなしで長期間、繰り返しの揺れにも耐えることができ、地震への強さを維持します。
テクノダンパーに大地震を想定した負荷を与える実験
「テクノダンパー」は、従来テクノストラクチャーの家に採用していた制震システムより部材1つあたりの重量が約1/4、1壁あたりでも約1/2に軽量化したことで、運搬利便性や施工性が向上。現場での部材の長さ調整が不要で、安定した施工品質が確保できます。また、天井高さは、2.8mまで対応可能。テクノストラクチャーならではの高い天井にも対応します。
「テクノダンパー」は公益財団法人 日本住宅・木材技術センターに木造建築新工法性能認証を申請中。認証取得により、「テクノダンパー」を設置した壁を許容応力度計算における耐力壁に算入できるようにし、より高い設計自由度を目指しています。
地震対策の基本は住まいの耐震化です。この耐震住宅に「制震装置」、「免震装置」という特殊部材を加えることで、地震による建物の揺れを大幅に抑える仕組み、それが「制震」、「免震」です。
テクノストラクチャーでは耐震+制震のダブルの地震対策をおすすめします。
*イラストはイメージです。相対的な揺れの比較のため、地震の表現を強調しています。
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耐震
接合部材、筋かいなどで建物の骨組みを強化することで、建物が倒壊するのを防ぎます。
地震対策の基本となる構造です。(テクノストラクチャーは耐震工法です。) -
制震
建物の骨組みに制震装置を設置し、振動エネルギーを吸収させることで、建物の揺れを抑えます。壁紙の破れなどの被害を軽減し、住宅の資産価値を守ります。(上層階ほど揺れの軽減に効果的です。)
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免震
建物と基礎の間に免震装置を設置し地面と建物を切り離すことで、揺れを建物に伝えにくくし建物の揺れを抑えます。家具転倒などの2次災害も防げます。